それからわたしは、残っている先輩たちの試合の応援に戻った。

勝つことは出来なかったけど、その代わりに先輩が関東大会の個人戦代表枠に入ることが出来て──
来年はわたしも──……って、そんな風に思う。

先輩が笑って一言をわたし達に向ける時、嬉しくて涙を流してしまった。それに気づいた先輩は、わたしの肩を抱えて少しかすれたような声で叫んだ。

「みんな、明日は全員で勝ちにいこう‼」


輝かしさが魅力的でうらやましい。
まだ、わたしは進んでいくんだ。止まりたくはない。
涙腺の弱いわたしなんて、なんだか恥ずかしいけど。今はたくさん泣いてもいいような気がした。

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