【桜井実華】
ありえない!なんで私のことを!?
私は愛佳の良いところとか、素敵なところを教えてあげようとしたっていうのに!
「実華先輩……」
「愛佳……」
気づけば校舎裏に来ていて、後ろには、今にも泣き出してしまいそうな愛佳がいた。
「私、もうダメです……諦めます」
「それは絶対にダメ!」
絶対にこんなので終わらせたくなかった。
愛佳の気持ちは私が一番知っている。本当に赤坂のことを想っていたんだってこと、誰よりも知ってる!
だから
「気持ち伝えなきゃ!」
「でも、赤坂先輩は実華先輩のことが好きなんですよ。フラれるってことわかってるんですよ?すっごく怖いんです……」
「聞いてたんだ……」
愛佳は、ついに涙を流してしまって、ポタポタと地面にこぼれ落ちていく。
「……でも、"勇気"が得られるんじゃないかな」
「ユウキ……」
"勇気"は、簡単に手に入れることなんてできない。
だからこそ価値がある。
「フラれるのがわかってて告白しに行くっていうのが、すごく怖いんです。だけど、ちゃんと気持ち伝えて、後悔しないようにします」
愛佳は、手の甲で何度も涙を拭って、無理矢理笑顔を見せた。
「うん、行ってらっしゃい」
私と赤坂はライバル。
私は愛佳の応援係。
静かだった雪が、だんだん激しく降り始めてきた。
ありえない!なんで私のことを!?
私は愛佳の良いところとか、素敵なところを教えてあげようとしたっていうのに!
「実華先輩……」
「愛佳……」
気づけば校舎裏に来ていて、後ろには、今にも泣き出してしまいそうな愛佳がいた。
「私、もうダメです……諦めます」
「それは絶対にダメ!」
絶対にこんなので終わらせたくなかった。
愛佳の気持ちは私が一番知っている。本当に赤坂のことを想っていたんだってこと、誰よりも知ってる!
だから
「気持ち伝えなきゃ!」
「でも、赤坂先輩は実華先輩のことが好きなんですよ。フラれるってことわかってるんですよ?すっごく怖いんです……」
「聞いてたんだ……」
愛佳は、ついに涙を流してしまって、ポタポタと地面にこぼれ落ちていく。
「……でも、"勇気"が得られるんじゃないかな」
「ユウキ……」
"勇気"は、簡単に手に入れることなんてできない。
だからこそ価値がある。
「フラれるのがわかってて告白しに行くっていうのが、すごく怖いんです。だけど、ちゃんと気持ち伝えて、後悔しないようにします」
愛佳は、手の甲で何度も涙を拭って、無理矢理笑顔を見せた。
「うん、行ってらっしゃい」
私と赤坂はライバル。
私は愛佳の応援係。
静かだった雪が、だんだん激しく降り始めてきた。

