「名前は … 佐々木 さくら!」


「…ふぇ?」




日下 千晴じゃなくて?!

いつ どこで 何が どうなった…。

佐々木さくらの前の席の… じゃないの?!
あたしに子猫要素どこにもないよね?!




「唖然としてるけど、俺の雑用係は佐々木のことだよ?」


「ぎ … ぎゃっーーーーーー !」




今、恐ろしい天命がくだりました。

何故、こんな女たらしの雑用係に ……。




『えぇーー、私も雑用係やりたいーっ!』


『私もやりたいっ!』




それなのに、何でこいつの雑用係が人気なの?!理解できない。




「駄目、俺は佐々木に頼んだし。それに君達も委員会とか部活とかあるでしょ?」


『先生のためなら委員会も休むぅーー!』


「それをしたら君達の内申に関わるよ。
あ、数学の課題倍にしてもいいね。」




数学の … 課題 ……… 倍…

もし、そんなことがあったらあたしの数学人生は終わったもの (既に終わってるかも)


あたしが、どれ程数学嫌いなのか皆さん知っていますか?


中学の頃から、今まで安定して平均に達したこともなくて、赤点かそのギリギリをさまよう天才なのである。


あんな数式、大人になっていらないよね?!


数学教師目指す人達は必要だと思うけど
それ以外にはいらないよね…?