「そこの2人、私語は慎んで。」
そう言って棗先生はウィンクをしてきた。
その姿に、女子達は歓声をあげた。
だが、あたしにそんな小作な真似が通用するとおもったかっ!
「あんた、なに勝ち誇った顔してるの?」
「…ちーちゃん、あたしはあの先生の思い通りにはならないから!」
「まーた くだらない事考えてる。どうせ、変な対抗心でも燃やしてるんでしょ?
好きにしていいけど程々に… 毎度だけど私は巻き込まないでね。」
相変わらずつれない幼馴染みだなー
それより、聞きましたか?
くだらない事って失礼だよね!
「ちーちゃん 酷いっ!
それでも、あたしの幼馴染みですか?
たまには、“面白そう〜!”とかないの?!」
「面白そうな要素どこにあるわけ?
…てか、そろそろ黙って
さっきから担任に凝視されてる。 」
そう言われて前を向けばニッコリ笑顔であたしのことを静かに見ていた。
もしかして、あたしやらかした ……?
「よし、今、雑用係決めた。
本当はクジで公平にやろうと思ったけどお喋りが好きな子猫ちゃんいるみたいだね。」
子猫ちゃんということは、
あたしの可能性より、ちーちゃん!

