「キャッ！何これ！？」

日野が小さく悲鳴を上げた先にはグチャグチャに荒らされた事務所内。


すぐに智子が頭を下げて「ごめんなさい！あの時日野さんが寝てる間に鞄から事務所の鍵取って……私がやりました。」と言うと宮部は「まぁ３人で片付けよっか」と告げた。


あまりの光景に日野はぶつぶつ文句を言いながらも時折笑みを見せながら片付けていく。


宮部は１人外へと出て煙草を取り出すと横から火のついたライターが顔を出す。


横には智子が居た。


宮部は煙草に火をつけ一息してから「さすが元夜の嬢。」と言うと智子はにっこりと笑った。


「ちょっと！！２人共片付けるの手伝ってよ！！」


朝焼けの冬の寒空の下、日野の叫び声が木霊していた。