多分一目惚れだったんだと思う。



あまり日に当たってなさそうな白く透き通った肌に薄いピンクの唇。髪の毛は黒のはずなのに太陽の光で茶色にも見えた。


うまくいえないけど、綺麗だった。



ねぇ、覚えてる?
僕が初めて君に出会った日。
僕はよく覚えてる。
真新しい制服を着たまだ幼さが残る子でいっぱいの中、君は1人、白いワンピースを着て、散ってしまった桜の木の下でずっと立ってたんだ。まるで誰かを待つように。

僕はそんな君から目を離せなかったんだ。まるで吸い込まれるように見つめていた。

ただ、君だけを。