「あー、もう、ほんと通し……」
…は?
ズササササッとそこにいた女の子達が秒で道を空けてくれた。
何、今の声聞こえたの?んなわけない。
「ねえっ!川上くん!」
「おはよー!眠そうだね?」
「川上くんどこ行くのー?」
教室から出てきた声を掛けられまくりの彼がきっと、っていうか絶対だけど、まさにあのイケメン転校生らしい。
180センチ越えてるよあれ。髪の毛ふわふわしてるし黒髪だし色白だし鼻も高いし。タレ目なのか、凄く眠そうに見える。
何、ほんとに超イケメンじゃん!!?
「…詩乃、あの先輩こっち見てない?」
「はー?……ええええ?」
