「…あああ邪魔、ほんと邪魔」




あたし、長島詩乃、怒ってます!!!




「ああ、噂の転校生?イケメンらしいよ」


「知らないけど!!みんなしてこんな朝から教室の前に群がらなくても良くない!?」




ついさっき昇降口で合流した花凛と手を繋ぎながら目の前の光景を真顔で見つめる。


あたし達2年生の教室がある棟には3年生の教室の前の廊下を通らなければいけないわけでありまして。


昨日3年生にとんでもないイケメンが転校してらしく、あたし達が通る廊下には女の子達がいっぱいそれはもう通れないくらい。


勘弁してよー!!そりゃあたしだってイケメンは大好きですけども!!!