そのあとも範囲を広げて探していると・・・高い崖で行き止まりになり、崖の中腹に洞窟が見えました。

「2人とも見て!あそこに洞窟があるよ、もしかしたらクロムはあそこにいるかもしれない」

「確かに・・・クロムも私を探してるんだとしたらそんなに遠くには行ってないと思うし・・・」

「これだけ探してもいないとなると・・・考えられる場所はあそこしかないかもね」

「ダメでもともと、行ってみましょう?黄玉、お願い。」

「仕方ないわね、2人共とも私の背中に乗りなさい。」

「ありがとう!」

「お言葉に甘えて・・・大きいのもたまには役に立つのね?」

「その口つつしまないとここに置いていくわよ・・・」

「ふ・・・2人とも落ち着いて・・・????」
黄玉の背中に乗り、険悪な2匹と一緒に洞窟に向かう最中・・・途中からフラワーブルーの様子がおかしいことには気づきませんでした・・・。

「(フフフ、早く登ってくるがよい)」
フラワーブルーの赤い瞳が薄緑色に染まり、すぐに元の赤色に戻った。

「着いた。」

「うわー、近くで見ると大きい入り口だね。」

「もっと苦労するかと思ったのに、あっという間に上がってきたわね面白くない・・・・。」

「私の脚力なめないでくれる?」

「別にー、ちょっと足を滑らせて崖から落ちる位のハプニングがあってもいいかなってさ(笑)」

「笑いながら何言ってるのよ・・・。そうなったら私を踏み台にして行くくせに。」

「あら?ばれた~~?」

「ちょっと・・・????言い争いしてないで早くクロムを探しに行こうよ・・・。」
洞窟の前で今にも喧嘩が始まりそうな雰囲気にリオはヒヤヒヤしながら言いました。
リオの言葉で目的を思い出した2匹は黄玉を先頭に洞窟の中に入っていきました。
中に入ると、周りの壁の中にはキラキラと赤色に輝く宝石が埋め込まれていました。

「きれい・・・赤色に輝く石・・・ルビー?」

「珍しい、ルビーを知ってたの?」

「知ってるっていうか、実際には見たことないけど・・・お母さんから話は聞いたことあるの。赤色のルビーと同等の力を持つ青色のサファイアのことも・・・。」

「・・・・そうなんだ、ルビーがあるってことはそのサファイアも見つかるかもね?」

「・・・・・・。」