「えっ?さっきまで近くにいたのに・・・まさか!このつるに捕まったんじゃ!!」
未だにウヨウヨとうねっているつるを見るもフラワーブルーらしき影は捕まっていない。

「・・・逃げたんじゃないかしら?」

「そんな・・・・うわ!!」

「くっ!このままじゃらちがあかないわ!リオ私の背中に乗って!」

「う・・・うん。」
黄玉はリオを乗せると同時に自慢の角で襲い掛かるつるを薙ぎ払っていきました。

「すごい・・・・」

襲い掛かってくるつるが無くなったことを確認すると、少しづつ体の力を抜いていきました。

「静かになった・・・・・」

「・・・、もう襲ってこないようね。」
安全な事を確かめると、リオは黄玉の背中から降りました。

「終わったようだねー」
聞いたことのある声が草むらから聞こえてきました。さっきのつるが出てきた場所とは反対の方向からフラワーブルーが出てきました。

「あ!フラワーブルー、どこ行ってたの?」

「んーと、いやーな予感がしたからちょっと身の危険を感じてね(笑)」

「逃げ足早いんだね・・・」

「いやーそれほどでも////]
呆れながら言うリオの言葉に本気で照れるフラワーブルーに嫌味は通じないのか・・・?

「褒めてないわよ・・・バカね」

「ばか・・・バカとは何よ!ちょっと身体が大きいからって調子にのらないでよね!!」

「なんですって・・・事実を言われたからって怒らないでよね。」

「事実じゃないわよ!アンタこそ大きいわりに脳みそ小さいんじゃないの?」

「ふふ、あなたは私よりも身体が小さいからきっと脳みそも小さいんでしょうね。」

「私のは頭いっぱいに詰まってるわよ!」

「じゃあ、大きいだけで役立たずなのね。たまには使ってあげないと可哀そうよ」

「ああ言えばこう言う!!」

「そっちこそ!」

「・・・・・・????」
いきなり言い争いを始める黄玉とフラワーブルーに呆気にとられながらリオが疑問に思ったことは・・・・。

「2人って知り合いなの?」

「「・・・・・・。」」

「そんなんじゃないわ、知り合いだったら小さすぎて踏みつぶしてしまいそうよ。」

「そうですー、こんな大きいだけの木偶の坊なんか知らないですー」
言葉にトゲが・・・・眉間に青筋が浮かんでいる2人にリオはそれ以上何も言えませんでした・・・。

「(犬猿の仲・・・)そ、そろそろクロム探しを始めよう。」

「そうね、今度はもう少し範囲を広げて探してみましょう?」

「「さんせーい」」