「祭壇があるところに、いつの間にか生まれているのよ」

「いつの間にかって・・・」

「だから分からないの、でも私たちと同じように祭壇から力がもらえるみたいなのよね・・・。」

「だから祭壇を独り占めしようとしたんだ」

「そうそう、あいつったら祭壇の場所を移動させるもんだから探すのに苦労しちゃったよ・・・」
黄玉のながーい話を黙って聞いていた2匹もやっと話し始めました。

「黄玉ってば話ながーい」

「そう思うなら最初からフラワーが説明すれば良かったじゃない」

「でね、ジャックレイクと祭壇を探している時にリオたちに会ったのよ」

「話を聞きなさいよ・・・。」
黄玉のはなしを全く聞かないフラワーブルーに最早怒る気にもなれず、うなだれながら呆れていました。

「そうだったんだ・・・でももうジャックレイクはいないんだし、あの赤青の祭壇はどうなるの?」

「それはねー」

「魔石と守護獣がいない祭壇は・・・一時的に眠りにはいるんだよ。」

「また私たちが戻った時に新しい守護植物と一緒に迎えてくれるの・・・」

「それなら安心だね。」
一瞬寂しそうな顔をしたフラワーでしたが・・・すぐに元気な表情に戻ったので、リオもそれ以上は気にしませんでした。

「(フラワー・・・)」
もちろんクロムは気づいたいましたが・・・。
新たな仲間、クロムとフラワーブルーと一緒に洞窟の外に出ると・・・思わぬことに気づきました。

「高いところって見晴らし良いね!」

「リオ!みて!もうすぐ出口みたい!」
フラワーに言われ、緑の迷宮グリーンラビリンスの出口の傍まで来ていることに気づき、方角を確認しながら一気に森を抜けてしまいました。

「ん~、いろいろあったけどようやく森を抜けられたね。」

「森の迷宮っていうけど、高いところから見ると簡単に抜けられるのね・・・」

「簡単ではないと思うけど・・・」

「・・・そんな事にも気づかないなんて、大きい割に脳みそ小さいんじゃないの?」

「・・・・フラワーなんて気づいても小さいから見渡せないもんね。」

「なんですって~!黄なんてちゃんと周り見えてるの?はぐれたって探してあげないんだからね!!」

「余計なお世話よ!フラワーこそ小さいんだから踏まれないように気をつけなさいよ。」

「~~~!!また”小さい”って言ったー!!」

「・・・・・。」

「クロム・・・緑の迷宮でも思ったんだけど、黄玉とフラワーブルーって仲が悪いの?」

「仲が良いから喧嘩しちゃうんだよ(笑)」

「黄玉があんなに子供みたいなの初めて見た・・・」

「フラワーと一緒じゃなきゃ黄はしっかり者のお姉さんだよ。」

「なるほどね・・・。」