結衣「おはよう。」

結衣は、母と父に玄関で見送られ、渇いた制服を着て玄関をでた。

すぐに、愛華もかけつけた。

愛華「おはよう。皆早いね。」

晴輝「お前が遅いぞ!」

愛華「女の子は、身支度で時間がかかるんです。」

晴輝「女って色々めんどくさいな。紹介するわ。俺の隣にいるのが、山田蒼太。」

蒼太「どうも。よろしく。」

愛華「私、愛華。隣にいるのが、結衣。」

結衣「おはようございます。結衣です。」

晴輝「また、敬語つかってる。」

結衣「ご、ごめんなさい。どうしても、初めての人と話すの苦手で‥。」

晴輝は思わずクスッと笑い、結衣は頬を赤めた。

愛華をはじめとして、4人は他愛もない会話をしながら登校した。

朝、登校すると晴輝の思惑通り、生徒指導の先生へ捕まり結衣と一緒に個別の教室へ呼ばれた。

愛華と蒼太は、二人と離れ、それぞれの教室へ足を運んだ。

生徒指導の赤田先生「担任も呼んでくるから、2人とも少しここで待ってなさいね。」

赤田先生は、1つ縛りの30代くらいの女性の先生。

晴輝・結衣「はい。」

赤田は晴輝と結衣の担任を呼びに、職員室へといった。

結衣「あの、晴輝くん昨日言っていた作戦って考えたの?」

頭の中で晴輝の作戦が気になっていた。

晴輝「うーん。考えたけど、結局何が起こるなんて、予想もつかないし、そのときになってみないと分からないから、作戦は諦めた。でも、最終的に当日の先生とのやりとりによって臨機応変に対応しようって決めたんだ。だけど、大丈夫。その時に応じて対応するから、結衣は心配しなくていいから。俺を信じて。あっ、きた。」

教師のコツコツ音が廊下で響き渡り、近づいてくるのを晴輝は気がつき、2人は沈黙した。