言い終えて、唇を噛む。


 体温が上がっていくのがわかった。


 夏の暑さもあって、背中がじわりと熱くなる。



 「いいよ、わかった」



 「あ、じゃあ、また放課後……」



 ぺこりと頭を下げて背を向けると、そのまま校舎まで走る。


 にやけてしまいそうなのを抑えながらお弁当を持つと、教室の横を通りすぎて、屋上へ向かった。