放課後、いつもの場所で。

「よし、じゃぁ決まりだな」

だーーーー!!!
何で私、手挙げたの!?

自分にビックリだよ。
自分から会う機会増やしてどうする!

「それじゃ放課後は各自、担当の先生に挨拶に行くように。かいさーん」

え、早速!?
どどどどうしよ!

もはやパニックになってる私に、
さやかが私の肩を叩いた。

「何だかんだ気にしてるんでしょ、あの人のこと」
「!?」

振り替えるとにんまりとした顔のさやかが立っていて。


「…違うから。何ていうか、私数学好きだし」

「ふーん」

自分でも苦しい言い訳…
ダメだ、変な汗がでてきた…


「如月さん!」

「?」


その時、名前を呼ばれて声がした方を向くと

「坂下くん?」

彼がこっちに向かって
歩いてくるところだった。