限られた桜の中、君に恋をした。


「あぁ、池田屋はこっちですよ」


男の人は歩いて来た方向を指差し歩きはじめる。


えっと、連れて行って下さるのかな?


後ろから着いて来ない私に違和感を感じたのか途中で足を止め私の方に振り返った。


その場から立ち尽くしたまま動かない私を見て気付いたように軽く笑みをこぼした。


「連れて行ってあげますよ」


その言葉を聞き、私は慌てて彼の後ろ姿を追いかけた。