偽物恋愛ーfake loveー

『のり、何かあったの?』
うちはそんなお母さんの問いかけを無視して部屋に行った。


『う、うぅ… グスッ』
制服のまま、ベッドに顔を伏せて泣いた。


『あーあ、終わっちゃった…。』


少し落ち着いてきた頃にうちは無意識にりくに電話をかけていた。


『のりか?どした?』
『ごめんね?夜遅くに…』


『別に大丈夫だよ。
そんなことよりどした?なんかあった?』

『ともね…?好きな人いるんだって…
失恋しちゃった。』