ケンタだった。
「おう!最近どうよ。まー上がりなー。」
インターフォンをならさずに2階にある俺の部屋に上がってくるのはアツシだけだ。
ケンタは思いのほか元気そう。
「とりあえず月曜から補習が始まるから今しか遊べねーんだよ。一応進学校だからな。」
なんかほんとは疲れてるっぽい。ケンタは昔から頭がよくクラスでも人気者だった。中学ではバスケをやっててバスケの特待で有名な学校にも行けたが、親がおカタイ職業って事もあって進学校へすすんだ。将来は国家公務員になるらしい。ケンタの凄い所はさほど勉強しなくてもいい所までいけるところ。みんなは気付いてないみたいだけどあいつが本気で勉強したらおそらく全国トップレベルだろう。けどまわりには一生懸命勉強していると思わせている。ケンタは嫉妬やライバル心をものすごく嫌う。平和主義者!?なのかな。だからみんなにも人気あるんだと思う。
「希望校には受かりそうなの?」と聞くと
「まぁな。多分大丈夫だと思う」とすぐに返事が返って来た。
とりあえず補習には出なきゃいけないらしいがそれが面倒らしくテンションが落ち気味なようだ。
ケンタと二人で2階に上がる。この3人で遊ぶのも久しぶりだ。