「先生!!どういう意味ですか!?」
葵は知る余地もなかった。
喧嘩をして停学をしていた人がいたなんて。
そしてその人と話してたなんて。
(えーっと、整理すると、古賀くんは入学式の時に人を殴って停学させられたと。それでその停学が今日で終わりだと……。ん!?)
(私そんな人と話してたの……!!?)
その時葵が思ったことはみんなの想像を上回る答えだった。
「有名人と話せた……!!」
次の日。
私は、少し遅刻してしまった。
すごく走る、ものすごく走る。
運動音痴の葵には早く走れるはずはない。
ただ地面を踏んでるだけだ。
死にそうな思いで走ってやっと学校についた。
そして後ろからも黒い影が。
他にもいたんだ!とホッとしたところであることに気づいた。
(古賀くんじゃん!!!)
「えーっと、古賀くんおはよう!あとえっと、古賀くんも遅刻??」
「遅刻じゃねぇ。というかお前誰だよ」
「私??私はねぇ七瀬葵だよ!!」
「……七瀬?」
「うん!!よろしくね!」
葵は遅刻のことなんてすっかり忘れてしまっていた。
「遅刻はいいのかよ」
「え?遅刻??ん………あぁ!!!!」
ようやく気づいたらしくかけ始めた。
「古賀く〜〜ん!!また今度話そうねぇ!!
!!!!!」
葵は学校全体に響き渡るような声で叫んだ。
ほとんどの生徒は聞こえただろう。
古賀が帰ってきたんだと。
