やっとのことで落ち着いた後に、

私が四日ほど眠っていたことを聞かされた。

背中の傷は殆ど塞がっているが、
暫くは安静にとお医者さんらしき人に忠告を受け、何もするのとがなくて外をふらふらと歩いていた。

こうして見れば、平和だ。

太陽に照らされて草木は茂り少しだが子供達も外をうろつき始めている。

でもよく見ると、怪我をした兵がそこら中に見受けられる。

私の……せい

そう考え込むのはいけないとわかっているが、そう思わずにはいられなかった。

「なーに暗い顔してるの?」

『っ、ルー……』

「美影がここにいる、それだけで皆は希望を持っているはずだ。」

私が、ここにいるだけで……?

「正直、俺も言えたもんじゃないけど、
宙って奴の存在は天界からしたら忌み嫌われていたからね。なにしろ、魔王の息子だもん。
そいつが消えても、どうせ周りはなんにも思いやしないさ。」

『……酷い』

「だってそうだろう?あいつは昔から、魔王と同じくらい冷酷な王子として知られていたんだ。」

え……

宙が?

『その話、聞かせて』

ルーは誘導していたのか岩の上に座り、遠い目をしながら昔話を始めた。