さすが、麗奈さんと夏樹の弟

「ひな、体温計で熱計っといてくれ、姉貴呼んで来るわ」

「居場所わかるのかよ?」

「多分、養護用テントにいるはずだ」

「俺も行くよ」

「お、おん。じゃ、鬼山君と行ってくるわ」

「分かりました」
しーちゃんと何話そう……
そんな事考えつつ、葵に渡された体温計を脇に挟む

「ひーちゃん、ごめんね」
雫は、ベットの横に置かれていたイスに腰掛けた

「どうしてしーちゃんが謝るの?」

「僕が桔平達とはぐれてなかったら、こんな事に...ならなかったよね」
だんだん声が小さくなり、涙声になっていく雫

「しーちゃんは、悪くないよ」
そんな雫を私は、身体を起こし頭をなでた