頭が…痛い。


体が熱い……。


ボーとしていると…いつの間にか
夏樹先生が目の前にいた。


「おはようひな!調子どう?」
心配そうな目で私を見る。


「大丈夫だよ…」
本当は、大丈夫じゃないよ……(泣)


「嘘だよね?本当の事は?」
あっさり、嘘だと見抜かれてしまった。


「頭痛がするのと体が熱い……」


「うーん。熱計ろうっか!」
体温計をひなに渡す。
しぶしぶ、脇に体温計を挟む。


ピッピッピと体温計が鳴る。


私が確認する前に体温計を取られてしまった!
難しい顔している…そんなに悪いのかな?


「ひな、診察するから…服捲って?」
どうだったのかな?熱あったのかな?


「うーん……」
服を少し捲った。
その隙間から手が入ってきた。


もし、音が悪かったらどうしよう。


怖い…。


夏樹先生が聴診器で心臓の音を聴いている。


「はい!良いよ…」


服をもとに戻して先生の顔をジィーと見る。


「今日、午後から検査入れてるんだけど…」


「嫌だ……」


「そんな事言わずに…ね?迎えに来るから…大人しくしててね~♪」


手を振って病室を出ていく。


「もう……」
夏樹先生…もう少し私にかまってよ……。