パーティー前日の夕刻。
騎士相手に剣を振るった後、アデルは訓練場の端に退き、仲間たちの稽古をぼんやりと眺めていた。
明日の夜のパーティーのことを考えると、気持ちが沈み表情も曇ってしまう。
セドリックがアデルに与えてくれた役目と居場所は、日を追うごとに心の中で残酷さを増していた。
アデルは膝を抱えて、深い溜め息をついた。
「どんな人、選ぶんだろう……」
無意識にそんな独り言を呟く。
重い気分で目を閉じると、頭の中にはまるで実際に目にしたかのように、明日のパーティーの光景がリアルに浮かび上がってくる。
(近隣諸国の第一王女や第二王女ばかりだって聞いた。この間よりも選りすぐりだってからには、セディとお似合いの美女ばかりで……)
その中から、彼が選ぶたった一人のお妃様。
それがどんな姫君であれ、自分に最後まで見届けられるのだろうか……。
更に気分が沈んでいくのを、アデルは必死に奮い立たせようとした。
(これは、私の大事なお務めだから)
しかし、自分を鼓舞するつもりだった言葉に、逆に追い詰められていく。
いつものアデルなら『騎士としての任務』と唱えれば、気持ちは上向いた。
なんだってできるように思えたし、挑むこともできた。
騎士相手に剣を振るった後、アデルは訓練場の端に退き、仲間たちの稽古をぼんやりと眺めていた。
明日の夜のパーティーのことを考えると、気持ちが沈み表情も曇ってしまう。
セドリックがアデルに与えてくれた役目と居場所は、日を追うごとに心の中で残酷さを増していた。
アデルは膝を抱えて、深い溜め息をついた。
「どんな人、選ぶんだろう……」
無意識にそんな独り言を呟く。
重い気分で目を閉じると、頭の中にはまるで実際に目にしたかのように、明日のパーティーの光景がリアルに浮かび上がってくる。
(近隣諸国の第一王女や第二王女ばかりだって聞いた。この間よりも選りすぐりだってからには、セディとお似合いの美女ばかりで……)
その中から、彼が選ぶたった一人のお妃様。
それがどんな姫君であれ、自分に最後まで見届けられるのだろうか……。
更に気分が沈んでいくのを、アデルは必死に奮い立たせようとした。
(これは、私の大事なお務めだから)
しかし、自分を鼓舞するつもりだった言葉に、逆に追い詰められていく。
いつものアデルなら『騎士としての任務』と唱えれば、気持ちは上向いた。
なんだってできるように思えたし、挑むこともできた。
