碧眼の王太子は騎士団長の娘に恋い焦がれる

真っすぐ向けられる彼の澄んだ蒼い瞳と力強い声に、アデルの胸がきゅんと疼く。


そんなアデルに、セドリックはゆっくり持ち上げた腕を伸ばしてくる。
その手に頬を撫でられ、アデルの胸の鼓動は更にドキドキと加速し始めた。


「セ、ディ……?」

「ふふ。よかった。君がほんの少しでも怪我をしていたら、僕はライアンに殺されるところだった」


口角を上げて呟くセドリックに、アデルは何度も瞬きをする。


「ライアンから聞いてない? 僕はね、アデル。ライアンと約束したんだよ。絶対に僕が守るからって」


セドリックはそう言って、フッと目を細めた。


「お、お兄様と?」

「そう。ライアンは、アデルを狩りに連れて行くのはやめろって、僕に進言したんだ。……君が唯一女らしく怖がる狩りに、無理矢理連れて行かなくてもいいだろうって」

「っ……」


自分のせいでこんな大怪我を負わせてしまったとは思っても、セドリックはこんな状況でもアデルをからかう。
アデルは唇を尖らせながらも、言い返しそうになるのだけは堪えた。
そんな彼女を、セドリックはクスッと笑う。


「……ごめんね、アデル。だから今日の事故は、無理矢理連れて行った僕のせい。アデルは何も気にしなくていいから」

「セディ……」