「アデル。今夜のセドリック王太子の誕生パーティーには、お前はアシュレー侯爵令嬢として出席するんだ。いいな?」
先ほどまで、娘の美しいドレス姿にメロメロだった父が、騎士団長らしい厳しい表情を浮かべて、アデルに命令を放った。
「えっ……お、お父様……?」
戸惑うアデルの肩を、母がポンと軽く叩く。
「大丈夫。アデル、今日のあなたは本当に美しいわ。だからきっと、セドリック様のお目に留まること間違いなしよ」
「お目にって……なっ……!?」
まるで励ますような母の言葉を聞いて、アデルもさすがにこの事態の意味を理解した。
今夜のパーティーは、セドリックのお妃選びが目的で、誕生日のお祝いは『ついで』と言ってもいいものだ。
そこにドレスで着飾った姿で、アシュレー侯爵令嬢として送り込まれるということは……。
「お、お妃候補の中に紛れ込めって言うの!?」
思考がそこに行き着くのと同時に、アデルは悲鳴のような声をあげていた。
(冗談じゃない……! そんなことしたら、セディの挑発にのこのこ乗っかったみたいじゃない……!!)
ライアンからこのパーティーの趣旨を聞いた時の、セドリックの意地悪な言葉を思い出す。
『ちゃんと侯爵令嬢として着飾ってきてくれれば、お妃候補の中に紛れ込んでくれても構わないよ』
先ほどまで、娘の美しいドレス姿にメロメロだった父が、騎士団長らしい厳しい表情を浮かべて、アデルに命令を放った。
「えっ……お、お父様……?」
戸惑うアデルの肩を、母がポンと軽く叩く。
「大丈夫。アデル、今日のあなたは本当に美しいわ。だからきっと、セドリック様のお目に留まること間違いなしよ」
「お目にって……なっ……!?」
まるで励ますような母の言葉を聞いて、アデルもさすがにこの事態の意味を理解した。
今夜のパーティーは、セドリックのお妃選びが目的で、誕生日のお祝いは『ついで』と言ってもいいものだ。
そこにドレスで着飾った姿で、アシュレー侯爵令嬢として送り込まれるということは……。
「お、お妃候補の中に紛れ込めって言うの!?」
思考がそこに行き着くのと同時に、アデルは悲鳴のような声をあげていた。
(冗談じゃない……! そんなことしたら、セディの挑発にのこのこ乗っかったみたいじゃない……!!)
ライアンからこのパーティーの趣旨を聞いた時の、セドリックの意地悪な言葉を思い出す。
『ちゃんと侯爵令嬢として着飾ってきてくれれば、お妃候補の中に紛れ込んでくれても構わないよ』
