自室に戻ったアデルは、ドアを背中で押し閉めながら、低い天井を見上げた。
無意識に深い溜め息をつき、背中をドアに預けたまま、ずるずると滑り落ちるようにペッタリと床に座り込む。
そして、両手で顔を覆いながら俯いた。
あのすぐ後で、セドリックと顔を合わせることになるとは思いもしなかった。
焦ったけれど、自分なりに必死に気を張ったつもりだ。
しかし、セドリックの前でも、自分の態度はいつも通りだっただろうか。
変に思われたりしなかっただろうか。
彼の前で、自分がいつもどんな風に振る舞っていたか、それすらもアデルの中では曖昧になってしまい、完璧と胸を張れる自信はない。
アデルは複雑な思いでキュッと唇を噛んだ。
今日のアデルは、朝からセドリックのことで頭がいっぱいだった。
会ったらなんと言って断ろうかと悩み、そもそもセドリックが自分に気付くのかと疑い、仮面舞踏会でいきなり抱き締められてからはただただドキドキして……。
今日一日で、彼女の心は目まぐるしくコロコロと変わった。
いや、セドリックに変えられた。
セドリックの前でドレスを着るのは、これが最後。
彼の心から『仮面の姫君』を消し、この茶番を終わらせようとしていたのはアデルの方だ。
無意識に深い溜め息をつき、背中をドアに預けたまま、ずるずると滑り落ちるようにペッタリと床に座り込む。
そして、両手で顔を覆いながら俯いた。
あのすぐ後で、セドリックと顔を合わせることになるとは思いもしなかった。
焦ったけれど、自分なりに必死に気を張ったつもりだ。
しかし、セドリックの前でも、自分の態度はいつも通りだっただろうか。
変に思われたりしなかっただろうか。
彼の前で、自分がいつもどんな風に振る舞っていたか、それすらもアデルの中では曖昧になってしまい、完璧と胸を張れる自信はない。
アデルは複雑な思いでキュッと唇を噛んだ。
今日のアデルは、朝からセドリックのことで頭がいっぱいだった。
会ったらなんと言って断ろうかと悩み、そもそもセドリックが自分に気付くのかと疑い、仮面舞踏会でいきなり抱き締められてからはただただドキドキして……。
今日一日で、彼女の心は目まぐるしくコロコロと変わった。
いや、セドリックに変えられた。
セドリックの前でドレスを着るのは、これが最後。
彼の心から『仮面の姫君』を消し、この茶番を終わらせようとしていたのはアデルの方だ。
