そして、アデルがこの間と同じように抵抗を忘れているのを見ると……。
「んっ、あっ……!」
強引にこじ開けられたアデルの口から、煽情的な声が漏れる。
それに煽られるように、セドリックは激しく舌を絡ませた。
これが最後のはずなのに、深く奥底から繋がろうとするように、セドリックはアデルの唇を求めた。
呼吸の仕方もわからず、アデルは息苦しさに喘いだ。
それに気付いたセドリックはようやくアデルから唇を離し、サファイアの瞳をわずかに潤ませ、アデルを見つめた。
至近距離から見つめ合ってから、セドリックは想いの丈を放出させるかのように、アデルをギュッと強く抱き締めた。
呆けているアデルの白い首筋に小さく口付けを落とし、今度こそ彼女を腕から解放する。
その途端、アデルは糸が切れたかのように、その場にペタンとしゃがみ込んだ。
そんなアデルを、セドリックは黙って見下ろす。
そして。
「……さようなら、姫君。どうか、あなたもお幸せに」
たった一言それだけを告げ、濃紺のマントの裾を翻した。
温室から出て行ったセドリックが土を踏む音が、遠のいていく。
アデルは呆然としたまま、セドリックの背がまったく見えなくなっても、立ち上がれずにいた。
「んっ、あっ……!」
強引にこじ開けられたアデルの口から、煽情的な声が漏れる。
それに煽られるように、セドリックは激しく舌を絡ませた。
これが最後のはずなのに、深く奥底から繋がろうとするように、セドリックはアデルの唇を求めた。
呼吸の仕方もわからず、アデルは息苦しさに喘いだ。
それに気付いたセドリックはようやくアデルから唇を離し、サファイアの瞳をわずかに潤ませ、アデルを見つめた。
至近距離から見つめ合ってから、セドリックは想いの丈を放出させるかのように、アデルをギュッと強く抱き締めた。
呆けているアデルの白い首筋に小さく口付けを落とし、今度こそ彼女を腕から解放する。
その途端、アデルは糸が切れたかのように、その場にペタンとしゃがみ込んだ。
そんなアデルを、セドリックは黙って見下ろす。
そして。
「……さようなら、姫君。どうか、あなたもお幸せに」
たった一言それだけを告げ、濃紺のマントの裾を翻した。
温室から出て行ったセドリックが土を踏む音が、遠のいていく。
アデルは呆然としたまま、セドリックの背がまったく見えなくなっても、立ち上がれずにいた。
