碧眼の王太子は騎士団長の娘に恋い焦がれる

狭い領土ながら国益に富むフレイア王国は、近隣諸国にとっても魅力的な存在である。
より友好的な関係を望み、国政・軍事面での同盟のみならず、婚姻による王家同士の強固な繋がりを求め、近年、他国からの使者が後を絶たない。


と言うのも……。
第二王子であるセドリックの美貌が、近隣諸国の王族や貴族の間でも大変な噂になっているからだ。


数年前から、国王に伴い王子が他国のパーティーに出席するようになった。
彼が姿を現すと、パーティーの場は一層華やぐ。
王女だけでなく貴族の姫君たちが、王子のダンスのパートナーに選ばれようと色めき立ち、我先にと群がるのだ。


国王直下の政治機関・枢密院では、各国の王女、貴族の姫君の中から、王子のお妃候補者の選別が進められていた。
そんな中、王子は二十歳の年を迎え、対外的にも立太子の宣明を行う準備が整ったところだ。


そうして迎える王子の二十一歳の誕生パーティー。
そこで行われる『お妃選び』は、長年かけて計画された、政治的要素の強いものだったのだ。