何が起こっているのか
何を言ってるのか
僕には何一つと理解が出来なかった。
『ちょっと〜聞いてる?
また耳聞こえなくなったの〜?』
その言葉と同時に次は背中に痛みが走る
「いって…」
『そりゃあそうだよ!(笑)
ひっぱたいてやったんだから』
なんて女だ。
益々彼女の事を怪獣以外の動物に
見えなくなってきたのを目が感じた
『ねーね?耳もしかしたら本当に悪い?
とかないよね…?』
一層の事耳が悪いって言った方が楽だろう
それとも怪獣の声だけは届かない?
そうとでも言ってやろうか。
色々迷ったあげく。
「悪い」
その言葉しか出なかった。
完全にビビってる。
今にでも倒せそうな怪獣相手に僕は
完全にビビってる。なんて事だ…
『えっ!?本当に!?病院は?』
馬鹿なのであろう。
いや僕が馬鹿なのか。
耳が悪いと言ってるくせに
相手の質問に答えられている
これのどこが耳が悪いのか…
それに気づかない怪獣も…
そしてまた質問してくる怪獣も…
この場は耳が悪いふりをして
質問には答えるのやめよう
僕は黙々と怪獣の言葉を無視し
校舎の門へ向かう。
