翌朝。
 時間は何時なのかはわからないけど、朝日が私の部屋を照らす。

「ふぁ~」

 とても気持ちのいい目覚めだ。
 こういうのもここ最近なかった気がする。
 とりあえず、家具がないので何もすることが思いつかなかったからいったん部屋へ出ようとし、扉を開けるとそこには孔雀がいた。
 しかも、廊下で寝ている。

「く、孔雀さん!?こんなところで寝たら風邪ひきますよ!?」
 
 孔雀を揺らして、起こす。

「ん?ああ、目が覚めたんだね。おはよう」
「おはようございます…じゃなくって!自分の部屋で寝なかったんですか?!」
「寝てたよ、気づいたらここにいた」

 む、無意識に来てたっていうことでいいのかな?
 自分の能力を制御できなかったとか…?

「っていうのは嘘」
「嘘だったんですか!?」
「気持ちよく寝れた?」
「え、ええ…。おかげさまで」
「ならよかった」

 心配してくれてたのかな?

「じゃあ顔を洗って、ごはん食べてさっさと修行もどきはじめよ?時間ないし」
「も、もどき…?」

 もどきってどういうこと?
 そんなもやもやを抱えたまま、食堂へ向かった。