「しかも、その組織はそれぞれの地域に支部を持っていてな。もちろんその支部には『大罪』はいないが『小さき罪人』が捕まっている。俺たちはそいつらを救うため、今回その支部を占拠しに行く。どうだ、お前も参加しないか?」

 『O2J』はお母さんの仇だ。
 参加しないわけがない…!

「行きます!行かせてください!」
「そういうと思ったぜ」
「でも、カプラ。キミは戦闘技能持ってるの?」

 そういわれればそうだった。
 今使えるのは自分でもよくわかってない『ハートをのぞき込む能力』。
 これは戦闘に使えるのかといえば全く使える気がしない。

「いきなりテンション下がるようなこと言うなよ…。だったら能力貸すなりなんなりさせてあげろや」
「うーん、それはカプラの身体能力次第だよね。向き不向きあるだろうし…」
「作戦実行まで二週間しかねえからな…」
「二週間あればなんとかなるかも、やる気によるけどさ」

 それは私のやる気の問題だろうか、孔雀の方の問題だろうか…。

「でも、能力は貸さないんだな…」
「武器くらいなら貸せるよ。能力の貸し借りはその日に一人しか使えないからさ。それじゃシンマもいろいろ困るでしょ?」
「…だな」

 確かシンマの能力は『守るべきもの×10秒間無敵になれる能力』だっけ?
 
「その参加人数って決まってるんですか?」
「決まってるな。こういう潜入作戦とかはほかの『大罪』のやつらからも力を借りる。そいつらと合わせて15人で潜入する。『PRIDE(俺たち)』の参加者は俺と孔雀とお前以外だったら、ウルン、トープ、ティパー、ケングル、それにあともう一人…。こいつとは実行当日会うことになってる。計八人が参加者だ」