試しに、孔雀のハートを見てみようかとおもったけど、機嫌を損ねてしまいそうな気がしてやめた。
 心を読まれているかもしれないからね。

「シンマさんの色は…うーんオレンジですかね…?」

 人によって色が違うのか…はたまた、その時の思っていることが色になって表れるのか…。
 
「こっちは後者の方だと思うな」
「その時思っていることが色になるってことですか…って孔雀さんまた私の心読んだんですか!?」
「実際に聞くより楽でいいじゃん」
「そうかもしれないですけど…せっかく人間なんですから会話をもっと楽しみましょうよ…」
「…それが人らしい生き方ならずっとこのままがいい」
「ああ、ごめんなさい。気分悪くさせちゃって…」
「ねえ、なんでキミそのポーズ取ってるの…?」
「なんとなく…?」

 あっ、ちょっと白い色から色が変わった。
 これは少し心を閉じてしまったから…?

「厄介だな、この能力。今までだれにもこっちの考えていることとか見られたことないのに」

 孔雀に厄介と言われて背中がぞくっとしたのはなんでだろう…?

「心に関する系の能力者、こっちの心読もうとして読むことができなかったっていうやつ多かったからさ。キミ、やっぱすごいよ。さすが『色欲』のメモリだ」

 うーん、やっぱりワクワクしてるなこの人。