「で、のんびりとしている彼はティパー。能力は念動力よ」
「おお、本格的な超能力っぽい能力!」
「そうだよ~、本格的でしょ~?」

 あれ?なんか体がふわふわと軽い気持ちが…。
 気が抜けたからとか…?
 いや、違う!

「う、浮いてる~!きゃあ!」
「ティパーやめなさいよ!」
「いや~、なんか褒められてうれしくなっちゃって~。ごめんね~新入りちゃん」
「カプラです、よろしくお願いします…」

 ふぅ、やっとおろしてくれた…。

「三人目!柄が悪そうな彼はトープ。能力は穴をあける能力」
「なんか物騒な…」
「大丈夫だよ~、ほんと穴を掘ったり開けたりするだけの能力だから~。人体はさすがに開けないから安心しな~」
「んだとティパー!?もう一度言ってみろ!?」

 三人が帰ってきたことにより、さっきよりもわいわいがやがや感が増してきた。

「…もうこれ飽きたからみんなで食べて」

 すっと立ち上がってまたどこかにいこうとする孔雀。

「まってください!」
「…なに?」
「どこ…行くんですか?」
「どこって部屋だけど?」

 で、ですよね~…。

「孔雀よ、カプラはおまえと話をしたいんだとよ」
「はあ?なんでまた…?」
「孔雀さんの知っている限りの力の使い方、簡単でもいいんです。教えてください」
「教えてやれよ、お前がシェーヴルに頼まれたんだから」
「だけど、部屋には連れて行かないよ。キミの部屋でなら…いいけど」
「私の部屋、ないんですけど…」
「ああ、それなら安心して!私の隣の部屋、空いていたから!家具の方はないんだけど…」

 部屋があるだけありがたい! 
 本当は家に戻って取りに行きたいところなんだけど…きっと『O2J』に家の場所を割り当てられているから行けないだろうし…。