「ここよりもっと西の国に、永遠の愛が叶う宝石があるらしいのです。それを彼女に贈りたいのです。」 老人はうんうんと頷いた。 その顔はとても幸せそうです。 愛する人のために、遠い国への旅を決めた旅人の、想いの深さを感じました。 自分のために旅に出た恋人を、笑顔で見送った彼女の、健気な想いを感じました。 老人は言います。 「きっと恋人は毎晩月にあなたを見るでしょう。あなたは一日も早く帰ってあげなさい」