「食事を用意したので、一緒に食べましょう」 旅人はとんでもない、といった感じで首を振りました。 「泊めていただくだけで十分です。この季節、食料の確保は大変でしょう」 老人は温かい笑みを携えて、ゆっくりと首を振りました。 「蓄えていたものがあるので平気です。私はあなたの話を聞きながら食事をしたいのです」 すると旅人はゆっくり頷きました。 それを見た老人は満足そうに微笑み、言いました。 「では、あなたの恋人の話を聞かせてください」