話を聞いていた老人の心にも、温かいものが満ちました。

兄に憧れる弟達が可愛らしく、愛しく思いました。

老人は言います。


「ではいつかあなたの弟達が旅に出て、私の家を訪れる時があったなら」


そっと目を閉じて想像します。まだ見ぬ旅人の弟達の訪問を。


「私はまたパンと食事を与え、話を聞きましょう。あなたや妹の話を」