旅人は大きく頷き、その厚い胸をドンと叩きました。 「任せて下さい。力仕事は得意です」 旅人はクワを持ってどんどん耕していきます。 老人は家の中に戻り、今朝収穫した野菜を鍋にいれました。 トロトロになるまで煮込みます。 畑仕事を終えた旅人が家の中に戻って来ました。 「疲れたでしょう。食事をしてゆきなさい」 「とんでもない。パンを頂いた上に食事など」 「良いのです。代わりにあなたの兄弟の話を聞かせて下さい」