「あの子可愛い!」とある男が呟いた。後に彼は彼女に惹かれていく。朝目覚ましの音が鳴りいつものように起きた。朝は慌ただしくいつも登校完了ギリギリの時間に学校に着く。学校につくといつものように1日がスタートする。学校に来てまず最初に朝の会というものがある。朝の回はだいたい15分ぐらいだ。とくにやることはない。大体ぼけーっとしてると朝の会は終わってる。朝の会が終わるといつものように彼は階段近くの窓で黄昏ている。そして少し経つと友達も自然に集まってくる。くだらない話とかをして盛り上がる。とくに思春期真っ只中なのであっち系の話が多い。段々話に夢中になってる間にチャイムがなり始める。チャイムがなり授業が始まる。授業はやっぱりつまらないものだ。ノートはとっているのだが話はほとんど聞いていない。そして時間が経つにつれノートをとるのにさえ飽きてくる。そして毎回窓の外を見る。「いい天気だなー」と心の中で呟いてる。授業が終わり、また階段近くの窓に黄昏る。日課のようなものだ。1人いつものように窓で黄昏ているとある女の子が階段から上がってきた。彼はその子をずっと目で追っていた。そして彼は友達に「あの子可愛い!」と呟いた。友達も「確かに」と納得していたようだ。彼女を見かけてから彼はずっと様子を伺っていた。そーしてずっと様子を伺うにつれ向こうも気づいてきたようだ。それはそうだ。明らかに彼女のみを見ていたのが周りから見ても明らかだったからだ。向こうに気づかれたと思いながらもその後も様子を伺った。突然彼女とコンタクトを取りたいという気持ちが心の中に芽生えた。彼はひらめいた。「そうだ。誰かから連絡先をもらおう」と。そう閃いた後にすぐに家に帰り友達に聞いて連絡先を貰った。連絡先をもらった後すぐにメールをしてみた。「よろしく、いつもマスクしてる先輩だよ」と彼女にメールを送った。そしたらすぐさま「よろしくお願いします。」ときた。彼は「俺のことわかる?」と聞いた。そしたら「わかりますよ!〇〇先輩ですよね?」ときた。自分の名前を知ってもらってて少し嬉しかった。色々彼女に質問してみた。「好きな人いる?」「誰がかっこいいと思う?」まだ二言ぐらいしかキャッチボールをしていないのに馴れ馴れしかったかもしれない。しかし彼女はすんなり答えてくれた。年下だったから気を遣っていたのだろう。こう話してる間に段々会話も弾むようになり毎日連絡を取るようになっていた。正直に向こうにも彼にも好きな人がいた。好きな人がいるのに違う女の子と毎日連絡をとっていいのだろうと少し不安が生まれた。向こうも思っていただろう。しかしメールのやり取りは途絶えなかった。いつの間にか向こうの方から「暇ですねー」と来るようになっていた。彼も「暇だねー」と返していた。向こうから「なんか話しますか!?」と来ていた。もちろん答えはyesだ。好きな人の話をした。好きな人がいたのは分かっていたが付き合ってるかまでは分からなかったのでお互い付き合ってると明かした。薄々気づいてただろう。彼は彼女に「どこが好きなの?」ときいた。彼女は恥ずかしながらも答えてくれた。「優しくてカッコいいところですかねー」と返ってきた。彼は「そうか」と塩対応気味に返した。そして案の定向こうからも同じ質問がきた。彼は「可愛くて、優しくて、面白いところかなー」と答えた。そしたら「おぉー」と返ってきた。その後も色んな質問をお互いした。そんな日々が続いた。いつもように学校に向かった。チャリをこいでいるとあることが思い浮かんだ。「彼女と会ったら直接からかって見よう」と。そう思うと楽しみになってきてチャリを少し飛ばした。学校に着いた。少し疲れたので天を仰いだ。「落ち着く…」 教室に入るといつものように朝の会が始まった。今日は珍しく飽きることはなかった。しかし早く終われとは思った。朝の会が終わり急いで階段近くの窓に向かう。その時は彼女は来なかった。休み時間になると毎回階段近くの階段に向かうようになっていた。そして給食の後の休み時間に階段近くの窓に向かうと彼女の姿が見えた。「よし、からかってやろう」と思い彼女の好きな人の名前を言ってやった。彼女はにやけていた。彼は変な奴だと思っていた。そして毎日からかっていると向こうも反撃してきた。彼と同じように好きな人の名前を言ってきた。少しムカっときたけど可愛かった。そんなのが毎日続くわけでもない。段々お互いに好きな人に集中するようになりメールも途絶えてきた。時には一週間近くメールをしない時もあった。久しぶりにメールをしてみた。いつもと様子が違った。彼は「なんか元気ないね」と送ってみた。そしたら彼女から「振られました。」と返ってきた。少し驚いた。つかさず「なんで振られたの?」と彼は聞いた。そしたら「勉強が忙しいし、俺といると〇〇も馬鹿になるよって…」と返信が来た。彼はどうしたらいいのか迷いとりあえず慰めた。当たり前だがそう簡単にいつもみたいなテンションには戻んなかった。自分に何が出来るのだろうと考え毎日メールをする。という選択肢を選んだ。しかしいつものテンションのようには戻らなかった。そこで夏祭りの話を切り込んだ。誰と行くかを聞いてみた。そしたら「友達と行く」ときた。冗談混じりで「一緒いく?」と言ってみた。「いいですよー」ときた。冗談と分かっていたが少し嬉しかった。日に日にテンションが戻ってきていつものようにLINEをしてた。そして月日が経ち夏祭りの陽がやってきた。夏祭りは友達と行く。歩きで会場まで向かった。そして会場につくと人がごった返すようにいた。「うわ最悪」と思いながらもお店を回った。色んな食べ物やゲーム屋があった。目的の店へ向かいまた歩き出した。歩いてる途中に彼女がいた。手を振ってみた。そしたら彼女は満面の笑みで手を振り返してくれた。嬉しかった。そして歩くと目的の店に着いた。用も済みまた歩き出してると爆音とともに夜空に花火が打ち上げられる。あまりの美しさに数秒空を見上げていた。帰っても余韻に浸っていた。そしてメールがきた。好きな人からだった。「〇〇といるより〇〇〇といる方が楽しい」ときていた。少し怒りが湧いた。彼は「俺にいう必要ある?」ときいた。そして好きな人から「…」ときた。この一言で彼は察した。案の定別れ話を切り込まれた。「別れよ」と彼は「なんで」と送った。やっぱり教えてくれなかった。そして好きな人と彼は別れた。とても悔しい。尽くしてきたと思っていたのだから。彼は放心状態になった。その日の夜は寝れなかった。誰かに打ち明けてすっきりしたいと思い彼女にメールをしてみた。「俺振られた。正直なんで振られたのかわからない」と。そしたら彼女からは「可哀想に」ときた。なんて返せばいいか彼女も分からなかったのだろう。当分彼女に愚痴を言った。彼女は優しく話を聞いてくれた。嬉しかった。愚痴を言うにつれ段々好きな人のことを忘れてきた。そして完全に忘れた時に新しい好きな人のこと話してた。彼は彼女に「どんな人がいい?」と聞くと彼女は「イケメンで優しい人がいい」と答えた。彼は理想が高いなと思った。そして追い込むように「当てはまる人いる?」と聞いてみた。答えはyesだった。「誰?」と聞くと教えないときた。しかしもう1回聞いてみると「〇〇だよ」ときた。彼は驚いた。「ほんと?」と聞くと「うん」ときた。嬉しかった。そして翌日「〇〇の事気になってるかも」ときた。彼女のこの一言で彼は彼女に気持ちを少しずつ持っていかれた。そして翌日には「好きだよ」ときた。なので「俺気になってるかも」と彼は言った。彼女は「嬉しい」と言ってきた。「俺も好きだよ」と言ったら「どこが好きなの」ときたので「可愛くて、優しくて、面白いところかなー」って言った。彼女からは「めっちゃ嬉しい」ときた。思いきって彼は彼女に「俺と付き合いたい?」と言った。そしたら「内緒」ときた。もう1回聞いてみると、「教えたら教えてね」ときた。「うん」と答えたら「付き合いたい。教えたから教えてね」ときた。彼は「内緒」と答えた。彼女からは「真似するな」ときた。しょうがなく答えた。「好きな人だから付き合いたい」と言った。そして冗談混じりで「俺と付き合う?」と言った。そしたら彼女から「嘘でしょ」ってきたので最初は「嘘」と答えた。しかし次は「俺と付き合おう。」と言った。そしたら「嘘でしょ?」ときたので「流石にここまできて嘘つかないよ」と答えた。そして立て続けに「俺と付き合おう。noという答えは受け付けないよ」と少しかっこつけた。彼女の答えは「私で良かったら」だった。