翌朝、僕は普段の休日より早起きして、出かける支度をする。
そして車を走らせ、ある場所へと向かう。

その場所に着くと、一人の女の子が立っていた。

「あ、久田先生、おはようございます」

女の子の名は、副﨑美奈。
十七歳の高校三年生ある。

僕が向かったある場所とは、彼女の家だった。

「おはよう、じゃあ行こうか」

僕は彼女を車に乗せる。

『もう一つだけ、お願いしてもいいですか?』

昨日副崎が別れ際にした、もう一つのお願い。
それは……