謹慎が解かれた後僕らが登校すると、予想通り僕と副崎のことを陰で話している声を耳にする場面は多かった。
だが副崎は動じること無く、熱心に生徒会の仕事も勉強もこなしていった。
その甲斐あってか夏休みが明けて二学期にもなると、そうした声はほとんど聞かなくなっていた。

親友の高崎とは謹慎中に会って一度話したらしく、お互いに負い目を謝ってすぐに仲直りしたそうだ。
生徒会のメンバーは副崎自身から話を聞いた時、非常に驚いていた。
しかし副崎への対応が変わることは無く、最後まで彼女についていくという姿勢は崩さなかった。
結果的に文化祭は無事に成功し、副崎は生徒会長を引退した。

その後副崎が受験勉強に専念したため話す回数こそ減ったものの、授業や補習で彼女が必死に頑張っている姿は見ていた。
副崎は見事第一志望の難関国立大学に合格し、結果でも自分の努力を示した。


そして、卒業の日――。