ココロたび

流石に怖くなって、頭が真っ白。叫びたいけど声が……



『なんでいきなり逃げるんだよ!どこ行くつもりだ?』


「忘れ物を……。」



そう答えるので精一杯だ。お店はもう見えてるのに…!手首を掴まれてて逃げれない。



『それは逃げるた………』
『そこでなにしてんの、おじさん。』



今度は別の男性の声が後ろから聞こえ、振り返った瞬間、目の前が真っ暗になった。



『なんでこの子、こんなに手足震えてんの?しかもさっき“逃げる”って聞こえたのは俺の気のせい?』



『チッ』



『よし、消えたな。大丈夫か?』



た、たすかったの………?



『急に触って悪かった。動ける?そこのカフェまで行こう。』