あいつらは制服を着てもギリギリ見えないところに傷をつけていくから着替えに関してはまぁ安心。
学校にバレて親とか呼ばれたらもう、その日は痛くて寝れないだろう。


着替えを済ませ洗面所に向かい、青白い顔を見る。

「はぁ」


父親に似た金髪が堪らなく憎い。
何度この髪を黒に染めようとしたことか。

黒のロングのウィッグをかぶり準備完了。
ウィッグは長いから顔もよく見えない。




なるべく音を立てないように部屋を出てリビングへと向かわずに玄関に向かう。
履き古された黒のローファー。制服もクリーニングなんて出したことがない。





「私は、汚い。」