「キモチっていったって、あの時は」
一樹くんは高校生だし、わたしはただの大学生であって、かわいいと思ったことはあったけど、恋愛の対象じゃなかった。
というか、大切な生徒を傷つけたくなかった。
「南月先生、わかってないですね。たっぷり教えてあげるから、僕のキモチ」
一樹くんはわたしの耳元でささやき、わたしの頬にくちづけした。
「や、やめてったら」
顔を横に振り、あの時のように両手いっぱい力を込める。一樹くんの体はびくともしない。
「あの頃は違いますよ。大人になりましたから、南月先生」
確かに目の前の一樹くんをみると、白かった肌が少しだけ焼けて首元もしっかりして、顔立ちだって高校生の頃に比べてみたら年齢を重ねて趣深くなっているのはわかるんだけど。
と、じっとみていたら隙を狙われ、大きな腕に包み込まれた。
「は、離してってば」
「離したくありませんね。ずっと待ってたんですから、こうしたかったって」
「わ、わかったから、ちょっと離して。どうしてわたしの前に現れたのか、教えて」
一樹くんは腕をゆるめて、わたしの唇すれすれのところに自分の顔を向けた。
「大学を卒業して、南月先生はこの会社に就職したと親から聞きました。父の経営する会社とこの会社は関連企業なんです。ゆくゆくは規模を大きくしていくつもりですよ」
規模を拡大って、一樹くんが主体となってやっていくってことか。
「まさか一樹くんがわたしの上司になるなんて……」
「うれしいですよ。目的が叶えそうだから」
クスクスと得意げに笑うと、不意に一樹くんの唇がわたしの唇をとらえた。
一樹くんは高校生だし、わたしはただの大学生であって、かわいいと思ったことはあったけど、恋愛の対象じゃなかった。
というか、大切な生徒を傷つけたくなかった。
「南月先生、わかってないですね。たっぷり教えてあげるから、僕のキモチ」
一樹くんはわたしの耳元でささやき、わたしの頬にくちづけした。
「や、やめてったら」
顔を横に振り、あの時のように両手いっぱい力を込める。一樹くんの体はびくともしない。
「あの頃は違いますよ。大人になりましたから、南月先生」
確かに目の前の一樹くんをみると、白かった肌が少しだけ焼けて首元もしっかりして、顔立ちだって高校生の頃に比べてみたら年齢を重ねて趣深くなっているのはわかるんだけど。
と、じっとみていたら隙を狙われ、大きな腕に包み込まれた。
「は、離してってば」
「離したくありませんね。ずっと待ってたんですから、こうしたかったって」
「わ、わかったから、ちょっと離して。どうしてわたしの前に現れたのか、教えて」
一樹くんは腕をゆるめて、わたしの唇すれすれのところに自分の顔を向けた。
「大学を卒業して、南月先生はこの会社に就職したと親から聞きました。父の経営する会社とこの会社は関連企業なんです。ゆくゆくは規模を大きくしていくつもりですよ」
規模を拡大って、一樹くんが主体となってやっていくってことか。
「まさか一樹くんがわたしの上司になるなんて……」
「うれしいですよ。目的が叶えそうだから」
クスクスと得意げに笑うと、不意に一樹くんの唇がわたしの唇をとらえた。


