また君に会いたい。

「おはよう」
「ん、おはよ…え、蝶?」
由里が目を見開いてまじまじと私の顔を見るので、後ずさりする。

「な、なに」
「…めっちゃ目腫れてるよ」
「うそ、やっぱり?」

慌てて手鏡を取り出した蝶は、しばらく黙り込んだ後、諦めたようにそれをしまった。

「…なんかあった?」
心配そうな声に、何もかも打ち明けたくなる衝動に駆られる。

だけど。

(しばらくは一人で頑張るって…決めたんだ)

「何も無いよ。目にゴミが入っただけ」

分かり易すぎる言い訳だと自分でも思うが、他に思いつかなかったのだから仕方あるまい。

そう、と相槌を打った由里は、触れられたくない雰囲気にいち早く気づいたのか、さり気なくそこを去った。

由里がいなくなった後で、蝶は朝の教室を見渡した。