「まじキチー」
「おい若造!なんだそれは!KICHI?
俺は31歳!そんな言葉知らんぞ!」
「高さんまじでキチガイって事ですよ笑
世の中の31歳にひとまず謝って下さい」
「ちゃう、お前はもうちょい
遅刻した事に対しての反省の色を見せろ!
で、竜太、今月減給しとくわ!」
「うおーー!店長今日もイケメンっす!
俺、店長の髭に憧れて伸ばし始めたんっ
すよねーーー!」
「お?そうなのか??」
(よっしゃセーーーフ!!!)
さいころのスタッフは全員合わせて
店長の高城 祐一(31)、小沢 美桜(23)、
上野坂 竜太(24)、そして私という
4人しか居ないギリギリの人数である
繁盛してない訳でもないが、
これで成り立っているから大丈夫って事で
求人も今は出していない
12年前にオープンして、5年前の4月に
私と高さんは同じ日に入社し
高さんは店長候補として採用したらしく
入社して1年後には店長になった
私は一応正社員として勤めていて、
高さんが店長になりたての時期に入ったのが
竜太さんで私と同じく正社員の1人だ
幼馴染の美桜は家が近くて私も居るから
という事で半年前からバイトとして
一緒に働いていて、今の所正社員希望らしい
「今日は報道陣とかも来るらしいから
ちゃんと!仕事しろよ!!!
どこから映されてるか分からんからな!」
「えーーー!高さんそれ昨日で言ってよ〜!
女の子は髪の毛とかセットとかメイクとか
私どスッピンで顔も浮腫みマックスだし!」
「いや俺も彼女ほしいし!!まじ
こんな癖毛でテレビに映るなんて...!
おい!モナ!お前今すぐコンビニ行って
ワックスとコーヒー買ってこい!
タバコは我慢する!!!」
「はーー!?」
「竜太さんもモナも落ち着いて!どうせ
映るの行列の方だと思うし私達は
もし映ったとしても一瞬でしょ!一瞬!!」
「いや!
俺はその一瞬に全てを賭けてるんだ!!!」
「お前ら準備しろ!!6時になってるぞ!
9時までに全てを終わらすんだ!
今さっき荷物も届いたから検品もしないと
いけないし!絶対ミスは許されないから
厳重に慎重に確実に全てをこなすんだ!!
終わったらモナだけコンビニ行って来い!」
「わーーお!」
慌ただしい一日がこうして始まったのだった
