いつからだったんだろう。


澪への気持ちが恋だと思ったのは。


いや、もしかしたら再会した時に既に恋に落ちていたのかもしれない。


澪は幼い頃と同じように、少年の顔で無邪気に笑ってくれる。


夜遅く帰る時は迎えにきてくれる。


冬の寒い時はマフラーを巻いてくれる。


彼は得られなかった幼い私達の思い出を作ろうとしてくれる。




そんな優しさを持った澪に…私はいつの間にか恋をしていた。


何度も嫌いになろうとして、澪を避けようとしたこともあった。


でも、澪は…


「夕日…どうした?俺のこと…嫌いになった?」


そんなふうに言って、ずるい顔するんだ。


許されない恋だから、私はずっとこの胸に秘めると決めた。