「え?」


「アホらしいな………この前、言っただろーが。お前はただの生徒だって」


「……はい」


そうだった…。


デートの時にはっきり言われたんだったよね…私って、どれだけ迷惑な存在なんだろう。


「すみません…今日は帰ります、さようなら」


あーあ、また上手く笑えなかった。


でも、それよりも…今は先生に酷い顔を見せたくない。


そう思って、先生に背を向けて去ろうとした…でも、先生の手が私を行かせなかった。


背後から、私の方に先生が頭を軽く乗せた。


私の耳元に先生の息がかかる。


「…頼む。ただの一生徒でいてくれ。じゃなきゃ、俺は……」


「せ、んせ…」