「でもアタシ、
彼女居る人とは、付き合えないよ」


「まぁ…そうだよな」



二人の間に沈黙が流れ、
波の音が“ザァー　ザァー”と
静かに響いている。



「おい！！
何やってるんだ！！！」



遠くのほうから
呼びかける声が聞こえ、
アタシたちは振り返った。



「二人で何やってんだよ！？」



走りながら、
声を出すのはコウタくんだった。


カズキくんに目を向けると、
何か気まずそうにしている。