は!?なんで私の隣!?




そう思ったのは私だけではなく…



『なんで吉野さんなんかの隣なのぉ!!』




『吉野さんずるい!!!』



女子の皆さんお怒りですね。




でもそんな声なんか聞こえない素振りで私の隣にきた転校生くん。




私は転校生くんを見ないように反対を向いた。



「よろしくね吉野さん。」



なんで私の名前を知ってるかはさておき、絶対そっち向かないんだから!



「よーしーのーさーん?」



無視無視




「吉野さんってばあー!」



「聞こえてる?ねーねー!」



「俺、霧島太陽っての!」



「霧島くんでも、太陽くんでも、きりっちでも好きなように呼んでくれていいから!まぁ、できれば太陽って呼んでほしーけど…なんか、名前のが仲良し!って感じしない?で、でもでも!無理強いはしない!いきなり名前呼びはちょっと嫌だよね?…だから霧島「うるさいんだけど。」




ずーっと喋ってるこいつがうるさすぎてこっちを向いてしまった。



「ふふっ吉野さん。やっとこっち向いたー!」




そう言ってにこにこ笑ってる転校生にイラッとして小声で“〇ね”なんて言ってしまった。