でもきっと、星蘭と流星は空くんの好きな人のことを言ってるんだ。
星蘭も流星も空くんの好きな人を知ってる。
私にだけに空くんの好きな人を教えてくれないのは、きっと、私が空くんから一番遠い存在だから…。
じゃあどうすればいい?
私も二人と同じくらい、空くんと近づけるようにするためには…。
…あ、呼び捨て…。
緊張する…
恥ずかしい…
だけど……!
「…そ…空ぁっ!」
私は歩き出す空くんの後ろ姿に向かって声を張りあげた。
「…え…?えっ、あ、はいっ…!」
「…私も…そ、空って呼んで、いいっ?」
「…ふはっ!いーよ!てゆーか、そっちの方が嬉しいかな!」

