「ありがとうございました~。」




お店の自動ドアを出てから、急いで家に帰る。
一刻も早く家でプレイしたい。


今、私、未江木 ナル は、果てしなく浮かれいる。



家のドアを開けると、お母さんが手を洗いなさいと私に言うけれど、後ですると答えて急いで階段を駆け上がる。



自分の部屋の鍵を閉めると、さっきお店で買ったばかりの箱を開ける。
すると、中から出てきたのは白いヘルメットのような機械だった。




「やっと、やっと買えた~!!」

そういって、白いヘルメットのような機械を抱きしめる。



そう、これこそ私が一年間、必死に貯めたお小遣いで買った大人気ゲーム。



世界で500万のプレイヤーが存在していて、
いつも売り切れ寸前の、リアル体感ゲーム



その名も、、、




『 Bodily sensation』